2011/12/19

「ダンゴ丸かじり」東海林さだお 打ちのめされるようなすごい本 米原万里


海外赴任した人のところに、この本を置いてきて、後で苦情の電話がかかってきた話。
たくあんの丸かじりや、うまい鰻重、理想的なラーメン、モスクワに赴任していては、食べることの叶わない旨そうな日本食の記述は確かに酷だ。
故郷の日本食が無性に食べたくなる身悶えする気持がすごくわかって、すこし涙が出た。
ピョートル・ワイリとアレクサンドル・ゲニス『亡命ロシア料理』
「人間を故郷と結びつける糸には、じつに様々なものがなりうる。偉大な文化、雄大な国民、誉れ高い歴史。しかし、故郷から伸びているいちばん丈夫な糸は、魂につながっている。いや、つまり、胃につながっているということだ
これは、もう、糸などというものではなく、綱であり、頑丈なロープである」

猫が美味しそうに魚を食べてると、自分も美味しいものだとおもって余計に突っついてしまう、日本食に恋焦がれる人がいると、日本食のありがたみを味わいたくなる、そんな感じ。

いや、違う
多分、芥川龍之介の芋粥みたいに、欲しくても容易に手に入らない飢餓感みたいなのが積もり積もって強烈な欲望になるんだろう。
逆に、江戸時代の将軍様と大奥のように、満たされすぎたら、何も良いものではなくなってしまうんだろな。
全然違うかもしれないけど、子供部屋には、パソコンとtvを完備している。
遊ばない環境から、大学の、誰もなにかやれと強制しない自由な生活になったとき、
自己制御が出来なくなった自分の苦い経験から(汗;
オンラインゲームにはまった経験から、早いうちから、そういうものに耐性をつけて、
例えば、オンラインゲームの限界とか、やりにくさを知らしたいというのがあった。飢餓感を起こさせないように。

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